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読書を楽しむ「中田永一 私は存在が空気」

001.JPG                                                                    私の名前は鈴木伊織                                                             これといった個性がなく                                                             外見も特筆すべきものがなく                                                            落ちている石ころのように人畜無害で                                                              いるのかいないのかよくわからない存在だった                                        存在感のないことは悪いことではなく、中学時代クラスでいじめが横行していたが、                                   いじめっ子たちの横を通りすぎても彼らの視線は私の上を素通りしていた。                                   存在感のない人間に成長したのには理由がある。                                               父は外面がよくて近所づきあいもそつなくこなしていたが、母や私に暴力を振るった。                                         このことで私は父が家にいるときは、できるだけ気配を消すように努力した。                                 小学校2年生のときに両親が離婚した。母はその後、パート先の会社の上司と再婚した。                                ふたりの間に赤ん坊が誕生し4人家族になった。新しい家族は一戸建てに住んだ。                                       母と義理の父は私のことをうとましく感じているようだと思ったので息をひそめるよう                                  にして暮すことにした。                                                            自分の部屋というものが用意されていたので食事もひとりで                                                   こっそり食べるようになった。                                                                      高校に入学したとき、弟は小学生になった。                                                         高校生活を送るうちに恋愛感情に気づいたが自分のような人間が                                            告白などできないと思い、見ているだけで満足だった。                                           相手は3年生の上条先輩。                                                                                                     上条先輩は友人の春日部さやかに連れられてバスケ部の試合を                                           見に行って知った。                                                                    そして、さやかに上条先輩のバスケの写真を撮ってきてと頼まれ写真を                                                 気づかれずに撮った。                                                                                   11月末に婦女暴行事件が起きた。                                                            さやかも襲われたが必死に抵抗して逃げ切った。                                                 さやかが犯人の目が上条先輩に似ているといった。                                                          私は、存在を見せず先輩が犯罪者であることを示す手掛かりを求めて                                           ストーキング行動を開始した。                                    空気のような存在の人間がいたらなんとも楽しいし                           決して不要な人間でないということを読んで楽しませてもらった。                    豊かな発想の世界が素晴らしい


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