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読書を楽しむ「波多野 伸 冬子の日記」

001.JPG                                      冬子と市郎は東京駅からほど近い都市銀行のビルの                                          社員食堂で働いている                                     市郎はコックで、冬子はウエイトレス                                 勤めて3年目に市郎から映画を観に行かないかと誘われた                              それからというもの幾度かデートを重ね木造アパートの2階で同棲を始めた。                              冬子が妊娠し籍を入れたがはじめてできた子は流産してしまった。                            冬子は流産の後、寝込んでしまった。                                   そして、専業主婦になった。夕食をすませると市郎は物書きをはじめた。                                市郎は、銀行の希望で昼以外に夜も食事をつくることになり                                          冬子はひとりで夕食をすませるようになった。                                     市郎との夫婦生活がなくなってきた。                                     そんなとき、アパートの隣の部屋の住人・田中が冬子の部屋に勝手に入り、                                  「奥さんが隣に越してきてから俺は毎晩悩ましい声を聞かされた」と文句を                            いい「冬子を好きだ」と言い抱かれてしまった。                                             市郎は帰宅するなり銀行の寮の管理人に応募すると言い、                                        一緒に大磯に行こうと言った。                                                       冬子は隣の住人・田中のこともあり即座にOKした。                                    ふたりは大磯駅から10分ほど歩く距離にある屋敷に住むことになった。                    冬子は屋敷内の掃除、市郎は外回りの仕事をした。                                       平日は寮を利用する人はいないが土日は研修で行員が何名か来て食事をだした。                     市郎は午前に外回りの仕事をして昼食後は自分の部屋に籠り執筆活動をはじめた。                  大磯に越してきたことで市郎はときどき冬子を求めたが、いつも事は簡単に                      終わってしまった。                                         冬子は中学時代に日記を書いていた。                                           当時は同じクラスの男子にほのかな思いを寄せていたが卒業とともに                        途切れてしまった。                                         寮の管理人はふたりで外出ができず、市郎だけが平塚へ映画を観に出かけたりした。                   木枯らしの吹く寒い日に市郎は本社から呼び出され出かけた。                              冬子は夫の部屋の片づけをしたら書きかけの原稿が目に入った。                     ぺらぺらと用紙をめくると少女の片思いの日記がそのまま綴られていた。                 冬子の日記の内容そのものだった。                                  その夜、市郎は遅く帰ってきて熱く燃えていたので冬子も日記のことなど                      忘れて快感に酔いしれて爆睡した。                                                  「銀行さん、火事ですよ」の声に起こされ冬子は貴重品を持って外に出たが                     市郎は大事なものを忘れたと言って戻り原稿用紙を抱えて戻ってきた。                  火元は屋敷のがけ下にある平屋の家だった。                                     放火の疑いがあり、貴重品を盗まれたという話を聞いた。                                       市郎は火事のときに古井戸を見つけた。                                     井戸の底を覗いた時に光るものを見つけた。                                       火事騒ぎが落ち着いた数日後に市郎は井戸の中に縄梯子で降りて                     金の延べ棒を見つけた。                                           思いがけない幸運が二人に舞い込んだが・・・・・・・。                                 このことで冬子の人生を狂わせる運命が待っていた。                          なにごとも程々にしないと運命は思わぬ方向へ導かれますよという物語でした。


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