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読書を楽しむ「野中 柊 昼咲月見草」

017.JPG                                                   真昼の光の中で、見えない月を見上げている花                          今から15年前に浩介は予備校生で東京アパートでひとり暮らしをはじめた。                            アパートの真上の部屋に月夜さんというおばあさんが住んでいて、                                  多少惚けかかっていて、好きなものを買いなさいと言って千円札を1枚くれた。                                       その千円札を手放さずにいたので大学受験の日に胸のポケットに入れて                                   試験を受けたら無事に合格した。                                                その千円札は不思議なパワーのご利益があった。                                   浩介が咲子に出会ったのは会社の同僚に誘われた合コンだった。                          彼女は歯科衛生士だった。咲子との結婚を申し込むために彼女の                                      実家へいったときも千円札を内ポケットにいれていた。                                     咲子の父親は彼女が高校生の時に亡くなり、家族は母親と姉の月夜だけだった。                                           結婚は家族に承諾された。

                                                           浩介は大学卒業を控えた頃、スナックのママさんに女難の相が出ていると言われた。                             占いを信じたわけではないが、咲子が家出をして1ケ月になる。                                               咲子と一緒になってから浩介は会社の部下の女の子の相談に乗っていた。                                そして、彼女たちのひとりと浮気をした。姉の月夜さんに相談をした。                              様子を見ましょうということになった。咲子は携帯電話の電源を切っていた。                            5日目に咲子からメールがきた。「こんにちわ」と。                                         浩介も「こんにちわ」と返した。メールのやり取りをして3週間が過ぎた。                                     今度名古屋へ行きますというメールがきたとき浩介は月夜と新幹線に乗った。                               胸のポケットに千円札を入れた。                                                    咲子からお昼を食べましょうとメールが入り、姉の月夜がひつまぶしの店を                                    探し見つけた。咲子は現れず、ふたりは食事をした。                                月夜さんがレジ脇の花瓶に生けてある花を指さし昼咲月見草と言った。                               咲子が好きな花だった。どこで買ったか聞いたら近所の花屋だった。                                       浩介は胸のポケットに手をやり、千円札の使い道がわかったと思った。                               花言葉からこのような物語になったのではと思っている。素晴らしい!


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