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読書を楽しむ「彩瀬まる 桜の下で待っている」

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さくらは東北新幹線の車内販売員
弟の柊二は千葉でメンズのアパレルショップの副店長
弟は姉に「家庭って、そんなにいいもんだっけ」と言った
姉弟の両親はさくらが成人したときに離婚した
母親は既に新しい家庭を持ち、柊二を引き取った
家族が一緒に暮らしていた頃も夫婦仲は円滑でなかった
ふたりには安心して帰れる場所がなかった

さくらは短大を卒業し、関西に本社のある印刷会社の東京事務所に就職
したが、4年前に事業縮小で解雇された。
そして、新幹線の車内販売員に転職し1年が経った。
さくらは新幹線の客を観察していた。
下り新幹線に乗るひとたちを見るのもいいが、上りの新幹線で帰ってくる
ひとたちのエネルギーを使い果たしぐっすり寝ているのを見るのが好きだった。

柊二から相談があると連絡が入り、さくらのマンションで話を聞いた。
今度、結婚するという話だったが、姉弟の家はさくらが高校生のときに両親が
不仲になり、誰でもする他愛のない喧嘩もできなかった。

ふたりは幸せな大人になったら満開の桜の木の下で派手にくだらない話をしようと
言った。

家庭が幸せでないとひとは不幸だと感じるのかも知れないが、この物語のような
夫婦の不仲は団塊世代のときにはなかった。
文明が進めば進むほど自己中心的になり、ひとは幸せになれないということかも
知れない。


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