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読書を楽しむ「藤原緋沙子 百年桜」

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15年前、近江の蒲生の村で常吉は
百年桜と呼ばれる古木の神木の場所で
親友の伊助に江戸に奉公にいくが
お互いに忘れないでいようと誓った

常吉は口入屋とともに江戸の問屋に奉公した。
常吉の家は4人暮らしで貧しく長男でない常吉は奉公に出された。
伊助は百姓の長男で家を継ぐ立場だった。
常吉は日本橋の呉服問屋「大津屋」に入店し3年が過ぎた時に元服し新兵衛と
名を改めた。
3年が経って実家に新兵衛は帰ったが伊助は姿を村から消していた。
伊助の両親は流行病で亡くなり、妹は京の女郎屋に売られ、伊助は江戸の
木綿問屋「浜中屋」に奉公に出ていた。

新兵衛は齢12で大津屋に入店してから15年が経っていた。
手代として働き、番頭さんから小頭に推薦すると言われていた。
そんなとき、大津屋に二人組の盗賊が押し入った。
新兵衛は番頭さんに言われ帳場の金を盗賊の前に出したが、盗賊は掛取り
の日の金を出せと言った。
その金は千両余りあり蔵に置いてあった。
新兵衛は賊の顔を見て息を呑んだ。
賊も新兵衛の顔を見て、一瞬匕首を引いた。
そのとき店の男衆のひとりが外に向かって走り、もうひとりの賊に背中
匕首で刺されたが賊の首を絞めていた。
新兵衛に匕首を向けた賊は金を掴んで逃げた。

新兵衛がみた賊は伊助に似ていたので奉公先の浜中屋を訪ねた。
伊助は得意先回りに出て渡し船に乗ったが転覆し亡くなったと言われた。
伊助の遺体は揚がっていなかった。

新兵衛は、故郷で誓った言葉が思い出され、伊助を探すが・・・。

江戸の人情噺は切ないです。