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読書を楽しむ「森 絵都 漁師の愛人」

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長尾と紗江の出会いは約5年前だった
共通の友人がいる東京のバーで顔を合わせ
既婚者と知りつつ本気になった

長尾は妻・円香との中は冷めきっていたので離婚を願い出たが、ひとり息子が
結婚するまで籍は抜かないことになり円香は実家に戻った。
ところが2年後に長尾が務めている会社が不況で倒産した。
長尾は50に近く音楽プロダクションのマネージャーをしていたが再就職はでき
なかった。
長尾は漁師の町の生まれだったのでUターンして漁師町に移り住むことになった。
1年が経過して長尾の妻が紗江に電話をかけてきた。
円香は、漁師の町の暮らしぶりとか自分の話や愚痴をこぼして電話を切った。
長尾は漁師に転身して1年半で海の男になったが足をすべらせ海に転落する事故も
起こした。

紗江と長尾は木造の一軒家を借りて生活しているが結婚していないため紗江は
「二号丸」という隠語で呼ばれていた。
ひとりの男の愛人は漁師町の妻にしたら共通の敵扱いだった。
紗江はパソコンで採譜という仕事をしていた。
円香からはたびたび電話があり、彼女が9割がたしゃべっていた。
紗江の唯一の話し相手は円香になった。

長尾から漁師仲間の喜寿祝の席で紗江のことを紹介したいと言われた。
そんなとき、長尾が面倒をみている漁業研修生に声をかけられ、自分の妻が
人間関係で悩んでいるので話し相手になってくれと頼まれる。
冬の終わりに研修生の妻・春子と遭遇した。
彼女は荷揚げの手伝いをしたことで漁師の妻たちから嫌われていた。
この町では、女は家にいるもんだという漁師町だった。

別れた妻には話し相手がいなかった。
男は海に転落した事故の恐怖を別れた妻に話していた。
漁師の愛人は漁師町に来たことを後悔しはじめていた。

ちぐはぐな3人の男女の関係はやがて誰かが誰かのために役に立ち
3人が3人思い思いの人生を送れるようになる。
そういう大人の関係を学ぶにはよい短編でした。



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